ぱすたけ日記

日記っぽいのを書きます。

2020年の良かったマンガを紹介します

はじめに

年間マンガまとめ記事も5年目に突入しました。2020年に読んだマンガ単行本は約650冊でした。その中から選ぶ良かった作品を今年も紹介します。例年通り、1巻成分が多めで続きものは過去に紹介しているのもあるので省いたりしています。あと、先に断っておくと『チェンソーマン』と『葬送のフリーレン』、『九龍ジェネリックロマンス』、『僕の心のヤバイやつ』はもう多分全員読んでいると思うので、これらも省きました。

去年2019年のまとめはこちら。SPY×FAMILYは今年も絶好調で大人気でしたね。良かったです。

2018年のまとめはこちら。

2017年のまとめはこちら。

2016年のまとめはこちら。

また、2020年末に良かった1巻を紹介する1人アドベントカレンダーを書きました。一部この記事との重複作品もありますが、アドベントカレンダーはそれぞれの作品に対して少し長めの文章を書いているので、こちらも是非読んでください。

目次

とにかくこれを読んでくれ2020

今年とにかくオススメしたい作品たちを7作紹介します。忙しい人もこの7作は読んでください!

2.5次元の誘惑

2.5次元の誘惑

2.5次元の誘惑

今年のベストも『アクタージュ』のつもりだったんですが、2020年は悲しい出来事があったので、それ以外に2020年で自分の中で跳ねた作品あったかな〜と思い浮かべたところ真っ先に思い浮かんだのが『2.5次元の誘惑』でした。

初期の頃はコスプレを題材にしたお色気感のある作品だなと思って読んでいたのですが、今となっては、コスプレや交流を通じて「愛とは何か」「これが私の好き」をそれぞれが表現する方法を模索しながら、『今、最も「ジャンプ」なコスプレ漫画!!』のキャッチコピーに偽りない王道少年漫画をやっています。コスプレを通じた人々の交流、友情の誕生、目標に向かう姿、諦めない気持ち、そんなのがドンドン出てきて毎週の更新がめっちゃ楽しみになっています。

最新7巻に掲載されている夏コミ編がとにかく最高に友情で努力で勝利なのでそこまで皆さん駆け上がってください。

年始に公開された69話は王道ラブコメでありながらもラブコメの王道パターンを否定して「0から育てる恋もある」と言い放つところも含めて本当に直球勝負でラブコメに向き合っているそう信じられる作品です。

夕凪に舞え、僕のリボン

男子新体操がない時代、女子新体操の大会に出ることが出来ない凛太郎と仲間の選択には少し感動させられました。家族との物語も主人公の成長物語も最高でそして画面もしっかり読み応えがあって非の打ち所がないと思った。これでデビュー作なので凄すぎる。

うちの師匠はしっぽがない

去年も紹介したのですが、とにかくまずはキャラ設定が可愛いのに上方落語の描写もしっかりしている。まめだの成長譚としてももちろん、個々の細やかなエピソードもしっかり練られていて、落語的な流れの巧さでドンドン読み進められる。最新巻では文狐師匠とまめだの師弟愛が大爆発してて尊さがキャパオーバーしました……

紛争でしたら八田まで

地政学リスクコンサルタントとして勤める八田百合を主人公にした作品。その八田が"チセイ"(知性・地政)を駆使しつつ、ほんの少し体術も駆使してあらゆる問題を解決する進行で、テーマの割にはエンタメ要素の強めになっていて面白かった。コンテキストの説明もそれなりに丁寧でなるほど感があって勉強になる感じで良かったです。オススメは3巻に入っている日本に帰ってきた八田が妹の友人から持ち込まれたレディースの縄張り争いを解決する話で、この作品の根底にある地政学を用いた勢力均衡に関する考え方がシンプルにまとまっていて、まずはこれから読むのもありかも?

魔法少女にあこがれて

魔法少女に憧れる主人公が悪の組織側の幹部になって魔法少女を痛めつける快感に目覚める漫画。主人公がSMという概念に遭遇して自分の気持ちを理解する件とか仲間や魔法少女たちもちょっとずつみんな癖が歪んでいる様子が良い。テンポも良くて読みやすいのでおすすめです。

メダリスト

『メダリスト』はフィギュアスケートに情熱と執念を燃やす2人の物語です。とにかく熱量が半端ない。小学生から始まるという点では『絢爛たるグランドセーヌ』のようにどんどん成長が見れると面白そうだなぁと期待しています。皆さんとにかく読んでください。

友達として大好き

ブコメって稀によく「なんでこのヒロインこんなに盲目なんだろ」「こんな行動実際にするやつ居たらヤバいよな」と思うことがちょくちょくあるんですが、サナコはそう思うような要素もここまでずば抜けているとキャラクターの魅力として昇華されるんだなと思わせてくれる素晴らしいヒロインキャラだなと思った。

その他のオススメ作品

水野と茶山

アフターアワーズ西尾雄太先生の新作。ストーリーも画面もやっぱり上手いし、最後の余韻も良い。『アフターアワーズ』と違って若干荒々しさもある設定だったけど、その荒々しさが生み出す勢いに引き込まれて一気に読んだ。

ケムリが目にしみる

飯田ヨネ先生の作品は↓と合わせて2作とも良作だったので読んでない人には是非触れてみて欲しいです。"女がタバコを吸うこと"を中心に、"女らしさ"、"社会人らしさ"、"姉らしさ"、あらゆる"〜らしさ"と自分で選択することの狭間で悩みながら紫煙をくぐるそんな等身大ストーリーです。最近なんか妙にこういうのが沁みるようになってきました…

今度会ったら××しようか

↑と同じく飯田ヨネ先生の作品です。こちらは『ケムリ〜』とは打って変わってなかなかに拗れた恋愛物語です。余り書くとネタバレになるので、あらすじ読んで気になった人は是非読んでください。

五等分の花嫁(14)特装版

推しの四葉が幸せそうに笑っていたので良かったです。

そのへんのアクタ

作者は『うたかたダイアログ』の稲井カオル先生です。今回も稲井カオル先生の魅力であるキャラクターが生み出す独特な言葉のチョイス空気感とそこからじわじわくる笑いが満載で最高でした。SFチックな世界観がその日常っぽい笑いをさらにシュールにさせています。

純情戦隊ヴァージニアス

これ、もっともっともっともっともっともっと読まれて良いと思っているのは僕だけですか?登場人物が全員最高で、特にイエローのお節介ぶりが最近では大爆発していて、イエローが絡むとなんでもラブコメになってしまうと作中で言われていました。

みかづきマーチ

熱量のある音楽部活マンガです。1巻は大会で演技が始まるところまでなので、是非2巻まで読んでください。初大会の様子や、父や家族との関係性の変化がしっかり描かれていてよかったので。山田先生の初連載作ということで、少し絵が荒削りに感じるところもありますが、そういう部分も含めて、良い初期衝動的な演出として、作品が表現しようとしている世界とマッチしていると思います。

カラオケ行こ!

カラオケ行こ! (ビームコミックス)

カラオケ行こ! (ビームコミックス)

和山わや先生のマンガはとにかく登場人物たちがチャーミングですよね。この作品も設定はヤクザたちがとにかく下手な入れ墨を回避するために必死にカラオケをしているだけなんですが、台詞回しや伏線の貼り方がめっちゃ上手い。もう笑って読んでいたらすぐ終わってしまいました。

この世界は不完全すぎる

ゲームファンタジー設定を使ったメタものとして面白かった!って言ってしまうとネタバレになるけどまぁいいか。

さよなら私のクラマー(13)

連載は完結したこの作品。とにかく新川直司先生のまっすぐで熱い女子サッカーに向き合う気持ちにあふれていて最高。『さよならフットボール』から『四月は君の嘘』を経て上がった表現力がこれでもかと注ぎ込まれている。ここ最近は日本女子サッカー界への熱がどんどん増していて、色んな登場人物がこの日本の女子サッカーへの愛を熱く語るセリフやそのバトンを繋いでいかないとという意識がドンドン出てくる。憧れや必死さのようなものの表現も多くひしひしと伝わってくる。そんなセリフたちの中でも12巻なんですが、「日本にもまだ知られてないすごいフットボーラーがたくさんいるんだね。あ、でも当然よね、だってこの国はワールドカップを獲った国なんだもの」ってシーンめっちゃ良かった・・・・・・

さよなら私のクラマー - 新川直司 / 47.エモーショナル より

13巻は遂に監督がその熱に絆されて積極的に戦略などを教えてくれる合宿回です。完結14巻も楽しみ〜。

僕の妻は感情がない

絶対に周りが関係性を否定しない優しい世界だとこういう感じになるんだなと思った。

恋は世界征服のあとで

戦隊ヒーローのリーダーと敵の戦闘員リーダーがこそこそ恋愛するマンガです。悪の組織やヒーローも少しずつ深堀りされていて面白い。

刷ったもんだ!

印刷業界を舞台にしたお仕事マンガです。同人イベントあるあるや印刷小ネタも多くて面白くてためになる感じ。キャラも良い。

コーヒームーン

タイムリープものなのであまり書くとネタバレになってしまうんですが、なんでもない日常、いつもどおりの雨、いつもどおりの道がタイムリープと相まってそのいつもどおりの幸せが果たして幸せなのかを主人公に問う。主人公の必死さというかちょっとした狂気っぽさがたまに怖くなる。設定自体はよくあるけど、主人公のキャラクターや世界観とタイムリープの謎とで引き込まれて読める。

パッカ

パッカ(1) (ビッグコミックス)

パッカ(1) (ビッグコミックス)

ヒロインがカッパで、ある事件をキッカケに主人公もカッパになってしまうSF恋愛譚。なんとも言えない距離感と秘密を共有する2人の甘酸っぱいような淡さがめっちゃ良い一方でカッパの設定も面白い。

チ。―地球の運動について―

15世紀のヨーロッパを舞台に『地動説』に出会った少年とその説を秘密裏に紡いできた人々の執念と熱狂がみっちり描かれている。さっき『ひゃくえむ。』の魚豊先生だと気付いて、なるほどと納得しました。

ブクロキックス

ブラインドサッカーを題材にした作品。登場人物も1人1人特徴があるし、それぞれのチームも特徴やストーリーがあって面白い。試合シーンの描き方も上手。

少年のアビス

登場人物たちは皆何かしらに縛られ、それがあるタイミングでその抑圧が決壊して、思いの丈を吹き出す。その姿は美しい発露でもあれば、禍々しい欲望のようなもののダダ漏れで狂っていくようにも見える。良い意味でセカイ系の2020年版のようなストーリーだなぁとも思った。

瞬きより迅く!!

ドジで気の弱い女子高生がひょんなことから伝統空手道と出会うマンガ。キャラも可愛いし、テンポもよくてアクションシーンも見応えがある。ちょっと登場人物が多いというか学校名とか人物が若干覚えきれなくて困っている…

踊るリスポーン

いや〜〜もう狂っているし、ギャグとして面白いし、ちゃんと異常だけどラブコメだし、メタネタも容赦なくぶっ込むしで留まるところを知らないな〜。このまま突っ走り続けてくれ〜〜

キミオアライブ

もっともっと続きを読みたかった!!!!!!!

往生際の意味を知れ!

1巻ではただの異常者に見えた日和も徐々に人間みが見えてきたなと思ったところで、そして3巻ラストの展開よ……

セメルパルス semelparous

要素としての百合が在ることは担保され続けながらもかなりしっかりしたSFアクション漫画に仕上がっています。特に2巻では、主人公の命乃やプロになりタッグを組む様子もお互いに依存を深めていきますし、命乃に対して恋愛意識を持っている同期生なども描かれるのは流石百合姫作品。

まとめ

2020年は少女マンガをあまり読まなかったなという感想があります。読んだのは多分『初×婚』くらいじゃないかなあ。もう少しなんか読みたい気もしてます。冊数としてはコロナの影響もあり結構読めたなという感じで、アドベントカレンダーも書けたし全体的には良かったけど、子のブログで良かったマンガ書くのは積みまくったのでそっちは改善したい。

2021年もいっぱいマンガを読むぞ〜〜!