1回目の感想はこちら
今日2回目観てきた。前回はMOVIX京都で観たのだけど、今回はイオンシネマが月曜は1100円なのとウルティラ上映をやっていたので、足を伸ばしてイオンシネマ京都桂川まで行ってきた。
君の名は。観るに当たって思考を除去すべくビールを吸引し始めました
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日
君の名は。隣の女性を泣いていたので感動ポイント分かりやすくなってた
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日
id:non_117 さんと一緒に観に行って、かなり色々言語化してもらったので、是非ブログにも目を通してみてください。
特に僕も前回のブログ記事で言及した引っ掛かりの根源になっていたフィクションにおいての「『奇跡』として納得できること」と「『ご都合主義』に見えて腑に落ちないこと」との境界を見事に言い表しているこの部分には非常に自分の中での思考の整理を手伝ってもらえた。
物語での整合性として、登場人物の気持ちで解決できるラインと、魔法で解決できるラインがあると思う。ヤシマ作戦とかの勝利が前者で、ウィッチに不可能は無いのが後者。ガルパンの特殊カーボンも後者。
「君の名は。」感想, ネタバレ込み - non117's diary
魔法の提示方法を踏まえたうえでの「君の名は。」での問題点は、現代っぽいどこかの世界を前提にしているのに、要所要所は未説明魔法で物語が進んでしまう点にある。簡単に言うとご都合主義にすぎない。
「君の名は。」感想, ネタバレ込み - non117's diary
例にも上がっているけど、ガルパンを見ながら、特殊カーボンとか戦術の現実性などにどうこうと言いながら見る人は居ないけど、今回の『君の名は。』では見事にその沼にハマってしまう人が大量に発生している。
その原因は新海誠監督作品の魅力として語られる背景美術美しさと情景描写の現実感にあると思う。非常に現実感がある世界で突然その理を超越した出来事が起きる。普通のアニメだと理を超越した出来事でピンチがチャンスになったり世界が救われたりしても、全員がうんうんと頷いて、良かったね神様は見てくれたんだ。となるわけですが、新海誠監督は非常に現実の風景を丁寧に描いていて、これまでもそうだったわけなのだけど、今回見事にドハマリしたこのすごく丁寧な情景描写に突然バランスを崩す出来事がドンとやってきて状況を一変させてしまうので、そこに冷ややかになってしまう人々続出という感じになっただと思う。
このことを増田の 君の名は。を見てはいけない人達がいる事に気が付いたのだ+追記 は非常に巧く表現し例えていると思う。
でも、この記事、本部分の〆が残念。
騙されなかった人たちは、楽しめなくても、「これは傑作でもない、ただの駄作だし、騙されなくてよかったよかった。」っていうんですが 果たしてそれで良かったのだろうか。。。 そんなわけで、リアリティに気づけてしまうような人生経験豊富な人たちはズバリ! 君の名は。を見てはいけません。
そんなこと言っても、観るまでは分からないわけで、観ると実際にこの部分が非常に気になってしまうわけです。
2回目観てきて、ちょっと視点を変えるとこれもそれも新海誠がメジャーになれたということなのではないかと思えてきて、そう考えるとこれは非常に素晴らしいことなんじゃないかと思えてきた。
メジャーになったアニメ監督と言えば近年だと顕著なのは、細田守監督ですね。『時をかける少女』公開のときはロングランになったもののサブカル、アニメファン向けという感じだったのが、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』とのし上がるにつれ映画公開前には数多くのタイアップとTVCM、金曜ロードSHOW*1での過去作放映と完全にメジャーの仲間入りを果たしています。*2興行収入はバッチリで2年に1度程度は安定して監督の気持ちが非常にこもった新作を出せている。まぁそれはそれで色々なプレッシャーはあるでしょうが、これは非常にめでたく素晴らしいことです。しかも完全に細田守の作品は夏休みで親子で観るようなアニメの扱いになっています。
この調子で行けば新海誠監督もあるんじゃないですか。夏に高校生がこぞって観に行って泣ける恋愛映画枠。馬鹿にしているのではなくこれは本当に素晴らしいことだと思います。東宝を筆頭にした製作委員会方式で配給をし、この金土日で前作の興行収入を優に超えている状況。で、しっかり客を掴んで満席になっていて、今日も僕の隣に座っていた女性は後半何度も泣いていました。エンターテイメントとしては大成功しており、新海誠監督もそれに応えるだけの作品をしっかり作って、中盤〜終盤、そしてオチも今までとは違いその辺りを非常に強く意識していて、その結果、まぁ色々ありますが我々のような人間がヤキモチするハメにはなっていますが、新海誠監督がその域に今回達する作品を提示してくれたことには非常に感激しました。
これでまた新海誠監督の素晴らしいアニメ作品がまた数年後には観れるかと思うと今からワクワクしますね。
それでは次回はこの辺りを読んでから3度目の上映に行きたいと思いますので、アナザーストーリー辺りと交えつつまた何かあればこちらに書かせていただきます。
今回の『君の名は。』に出てくる個々の要素、『ムスビ』『彗星』『組み紐』などなどこれら伏線の要素はどれも巧みに練りこまれ物語を紡いでいるので、本当はそっちに視点をもっと当てて「語り」をしていきたいのに、どうしてもそれらと”魔法“のバランスが微妙に悪くて、感想語りに失敗してしまっている気がするんだよなぁ。今回語りの対象にあまりこの辺りがなってない*3気がするので、この辺はもう少しインタビューなども含めて読み解いてから、もっとちゃんと語り合いたい気もするけど、意外と作中で説明されているそのままな気もする。この辺も次回合わせて何か書きたい。
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余談
あまりにも周囲が『君の名は。』を観て「感動した」と言うので、僕の感情は失われているのかと思ったけど、本日MOVIX京都で『映画けいおん!』を観たところ、非常に感動しまして、最後あずにゃんに『天使にふれたよ』をプレゼントするシーンでは泣いてしまいましたね。
映画けいおん!の最後の天使にふれたよ良すぎてウルッときた
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日
映画けいおん!で完璧に感情を取り戻した
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日
前前前世のこと忘れて完全に天使にふれたよ口ずさんでる
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日
けいおん!観たオタクなので、バンド結成して後輩に曲を贈りたいという気持ちになってて不穏
— SW-3377-1978-8675 (@pastak) 2016年8月29日