遂に今週末公開ですね。めっちゃ楽しみです。
松竹試写会、先行上映会、京阪試写会と3回観たので、気付いたこととか書いておきます。
あまりネタバレは無いと思いますが、気をつけて読んでください。
リズと青い鳥、今回の監督はTVシリーズでシリーズ演出を務めた山田尚子さん。キャラデザもTVシリーズから変わっての西屋太志さん、脚本が吉田玲子さん、音楽は牛尾憲輔さんと以下ズラッと『聲の形』のスタッフが勢揃いです。
絵コンテは全編山田尚子さん、演出は山田尚子さん、TVシリーズ監督の石原立也さん、『劇場版 響け!ユーフォニアム2〜届けたいメロディ〜』で監督を努めた小川太一さん、ヴァイオレットエヴァーガーデン各話演出を見事にやりきった澤真平さん*1、このメンバーにさらに武本康弘さんの名前もあったのは意外でした。
というわけで以下間奏の殴り書きです。(書いておいたScrapboxからの転載とこのブログを書いてる時に足したやつとが混ざってる)
- これまで以上に仔細な心理描写に埋め尽くされているのを山田尚子さんはじめ演出陣の巧みさと牛尾さんの音楽で表現されていて凄かった
- 色々と細かい仕草(例えば髪を触るとか)が入っているので、なるほどねってなる
- 心理描写は仔細なのだけど、その反面で画面の細部をしっかり観るというよりは画面全体・場面全体の変化の流れを掴み取っていくことでみぞれと希美の2人の関係性の移り変わりを感じることが出来る良い絵コンテで流石山田さんはこういうのを書くと天下一だなぁと思った
- 『たまこラブストーリー』もそうだったけど、こういう1vs1でとことん向き合うみたいなのやっぱり合ってるんだなぁ。周りが声をどうかけるかみたいなのも上手い
- やり取りや出来事の中からどんどん気付くという感じでそういう意味では伏線みたいなのが少なかった気がする
- 当然これまでの積み重ねの発露というのもあるけど、どんどんと変化していくという感じ
- タイトルが出るまでの1分ちょっとの間、これが山田さんがずっとやりたかったことなんじゃないかというくらいに本作の全ての魅力が詰まったと言っても過言ではない映像と音声体験でいきなり圧巻でした
- この最初のシーンで一気に世界観に引き込まれて、そのあとは本当に物音も立てずにひっそりと2人を見守ろうという気持ちになります
- 『聲の形』の特典映像でやってたやつという感じでもある
- もしかしてこのままほぼずっと無声でやっていくのか?と思わせる力があの映像にはあると感じた。
- 個人的にはその中でもスカートが翻る前後のカットめっちゃ良かった。山田さんのこれまでの演出の中でもかなり好きな感じ
- 黄前久美子のセリフが2回しかなくて、あ〜この辺は石原さんに余地を投げたのだなと分かって良かった
- 後輩のよろい…じゃなくて剣崎さんが良かった
- この「よろい…じゃなくて」のくだり3回くらいあったけどなんだったの
- 最後のオチを演奏で表現せずに会話で表現したのめっちゃ良かったんだけど、あの会話はいつの会話?
- このメモを書いたのは1度目を観てからだったのだけど、2回目注目すると「完璧にソロ支えられるように頑張るよ、だけど今は待ってて」「わたしもそれまでオーボエ続ける」と言ってるけど、そのあとに「「本番、頑張ろ」」「ハッピーアイスクリーム!」の件があったので本番前だなと思った。
- でも、この会話はその前の2人の気持ちの発露合戦を受けてのもので完全に尊い
- このメモを書いたのは1度目を観てからだったのだけど、2回目注目すると「完璧にソロ支えられるように頑張るよ、だけど今は待ってて」「わたしもそれまでオーボエ続ける」と言ってるけど、そのあとに「「本番、頑張ろ」」「ハッピーアイスクリーム!」の件があったので本番前だなと思った。
- 画面から男子キャラがとことん消されてて面白かった
- 最後のみぞれの演奏、ユーフォ1期のトランペットソロを決めるときもそうだったけど、差が素人でも分かる感じで良さがあった。
- あのシーンはそれに加えて、その前の演奏シーンと比べて2人以外の顔が映らない(演奏してる手元だけが映る) && 2人へのカメラフォーカスが強めでピリッとしてた
- この作品は希美とみぞれの2人がいる学校を中心にする現実世界と、リズと青い鳥の絵本の中の世界の2本の世界が描かれています。観た後に絵本の方の作画が割とジブリのような古い手書き感のあるアニメーションだったねという話をしていたのだけど、そのパートは石原さんが担当されていて古い手書き感のあるアニメーションも意図通りだったようで納得感がありました*2。
あと京都アニメーションの三好一郎さんの評は最高です。読みましょう。
http://www.kyotoanimation.co.jp/staff/anibaka/blog/?p=2489
とにかく観てくれ。山田尚子さんの作った世界に一瞬で惹き込まれて虜になること間違いなしです。3度観たけど何回でも新鮮に惹き込まれるし、前売り券が手元に4枚あるのであと4回は観に行くと思います。
小説に後日談が書かれているらしいので週明けには読む予定です。
2期の序盤も見直したいですね
何か思い出したら追記したり記事を書いたりすると思います。
試写会の思い出グッズ
*1:他の作画陣などはヴァイオレットエヴァーガーデンと被ってなかったのに澤さんだけ両方やられていてオッとなった